【インフルエンザ】職場でいま備えたいこと
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皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。
まだ残暑が厳しい9月ですが、今年の秋は少し様子が違います。 今回は、例年になく早いスタートを切った【今シーズンのインフルエンザと職場の対策】についてお話しします。
「暑さで少し体がだるいな、夏バテかな」と思っているその不調、実はインフルエンザかもしれません。季節のイメージだけで自己判断せず、正しい知識で早めの備えを進めていきましょう。
1. 1999年以降で「2番目」に早い流行入り
厚生労働省の発表によると、2026年第34週(8月17〜23日)の全国の定点当たり報告数が「1.11」となり、流行開始の目安である「1.00」を超えました。これにより、日本全国は早くもインフルエンザの流行期に入りました。
前年は9月下旬の流行入りでしたが、今年はさらに前倒しとなっています。これは、感染症法が施行された1999年以降において、2009年に次いで「2番目に早い流行入り」という異例の事態です。 発熱やのどの痛み、強い倦怠感(だるさ)や関節痛などがある場合は、決して無理をして出社せず、早めに医療機関を受診することが大切です。
2. 早い流行でも「冬の本番」に油断は禁物
「こんなに早く流行が始まったのだから、冬にはもう落ち着いているだろう」と考えるのは非常に危険です。
過去のデータを見ると、早期に流行が始まったシーズンであっても、気温が下がる冬に改めて「大きな波」が来た例がいくつもあります。さらに、シーズン途中で流行の型が「A型からB型へ」と変わることも珍しくありません。「一度かかったから今シーズンはもう安心」とは言えないのが、インフルエンザの厄介なところです。
企業にとって、インフルエンザの社内感染(クラスター)は、複数の従業員が同時に欠勤する事態を招きます。これは単なる個人の体調不良にとどまらず、生産性の大幅な低下や、最悪の場合はBCP(事業継続計画)を脅かす重大なリスクになり得ます。年間を通じた組織的な警戒が必要です。
3. 今年のワクチン接種は「早めの計画」を
インフルエンザを防ぐ、あるいは重症化を防ぐための最も有効な手段がワクチン接種です。発症や重症化を防ぐ効果は40〜50%程度とされており、流行株が毎年変わるため、毎年の接種が必要になります。
ワクチンの効果がしっかりと立ち上がるまでには「約2週間」かかり、その後「およそ5か月」効果が持続します。 そのため、例年は流行が本格化する前の「10〜11月の接種」が基本とされていますが、今シーズンはすでに流行入りしているため、社内でのアナウンスや接種スケジュールの計画を例年より早めに進めることをおすすめします。
(※なお、お子様(2歳〜19歳未満)がいらっしゃるご家庭では、従来の注射に加えて、鼻の中にスプレーする点鼻式の経鼻ワクチン「フルミスト」という選択肢も近年普及しています。ご家族で接種を検討する際の参考にしてみてください。)
4. 人事・総務が主導する「職場の感染対策」
インフルエンザウイルスは、乾燥して冷たい空気を好みます。これからの季節に向けて、職場で以下の基本対策を徹底しましょう。
- 手洗い・手指消毒、マスク着用、咳エチケットの励行:基本かつ最強の予防策です。
- こまめな換気と「湿度コントロール」:冬場のオフィスは暖房でカラカラに乾燥します。加湿器等を活用し、ウイルスの活動が弱まる「湿度50〜60%(最低でも40%以上)」を保つよう空調を管理してください。
- 職域接種(集団接種)や費用補助の導入:希望する従業員への接種費用を会社が一部(または全額)補助したり、産業医や提携クリニックによる社内での集団接種を実施したりすることは、接種率を劇的に高め、結果的に会社の生産性低下を防ぐ非常に有効な投資となります。
おわりに
インフルエンザ対策は、手洗いや十分な睡眠といった「一人ひとりの小さな予防行動」の積み重ねが、結果として大切な同僚や職場全体を守る大きな力になります。
もし、ご自身の体調に少しでも異変を感じたら、「休む」ことも感染対策です。 次回は、【「もし職場でインフルエンザが出たら」の対応編】をお届けします。
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