「まだ大丈夫」が危ない 働く世代の生活習慣病

皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。

「生活習慣病」とは、がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、高血圧、これらすべてが含まれています。
食生活、運動、休養、喫煙、飲酒といった毎日の習慣が積み重なって起こる病気で、WHOは「NCDs(非感染性疾患)」とも呼びます。日々の少しの不摂生がすぐ病気になるわけではありませんが、長年の積み重ねが、ある日、大きな病気を招きます。今回は予防のポイントと企業の役割を整理します。

「気づかないうちに進む」のが怖い

生活習慣病の多くは、初期には自覚症状がほとんどありません。不健康な生活習慣(レベル1)→ 肥満・高血圧・高血糖などの予備軍(レベル2〜3)→ メタボリックシンドローム → 心筋梗塞・脳卒中・糖尿病合併症(レベル4)→ 要介護(レベル5)と、静かに段階を踏んで進行します。だからこそ、症状が出る前の「予防」と「健診での早期発見」が何より大切です。

今日から見直したい5つの習慣

① 栄養・食生活 適正体重(BMI 18.5〜25未満)を保ち、主食・主菜・副菜のそろった食事をとりましょう。野菜は1日350g以上、減塩は1日7g未満が目安です。若い女性の「やせすぎ」も見直したいポイントです。

② 身体活動・運動 運動量が多い人は、糖尿病・循環器疾患・がん・うつ病などのリスクが低いと報告されています。運動不足は、喫煙・高血圧に次ぐ「死亡の3番目の危険因子」です。

③ 休養・睡眠 睡眠不足は、仕事のパフォーマンス低下だけでなく、肥満・高血圧・糖尿病・うつ病などのリスクを高めます。日本人の睡眠時間は世界的に見ても短いのが実情です。

④ 飲酒 飲む場合は1日の純アルコール量20g(女性は10g)未満、休肝日を週2〜3日設定をしましょう。少量でもリスクが上がる病気もあります。

⑤ 喫煙 がん・循環器疾患・COPDなどの主要なリスク要因です。禁煙すれば、20分後・数日後・年単位で体は着実に回復していきます。

企業が取り組むべきこと

生活習慣病対策は「個人の努力」だけでは限界があります。働く時間の長い職場だからこそ、会社の後押しが効果を生みます。

  • 健診の完全実施と、事後フォロー:受けさせて終わりにせず、有所見者への受診勧奨・保健指導につなげる
  • コラボヘルスの推進:健康保険組合と会社が連携し、健診・レセプトデータを活用して重症化予防に取り組む
  • 特定保健指導の受診勧奨:メタボ該当・予備群への指導を、就業時間内に受けやすくする
  • 「自然に健康になれる環境づくり」:社員食堂や自販機の健康的な選択肢、階段利用の促進、ウォーキングイベント、禁煙支援など
  • 長時間労働の是正:睡眠不足・疲労蓄積を防ぐことは、脳・心臓疾患の予防に直結する

こうした取り組みは、従業員の健康維持だけでなく、生産性向上や医療費適正化にもつながり、健康経営 の中核となります。

改善できることから

就労世代は多忙で、食生活の乱れや運動・睡眠不足になりがちです。まずはできることから見直してみませんか。

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