休職中の社員への連絡のルール|頻度・窓口・方法・伝える情報と、連絡がとれないときの対応を産業医が解説

社員が休職に入ったあと、「どのくらいの頻度で連絡すればよいのか」「連絡しすぎると療養の妨げになるのでは」「連絡がとれなくなったらどうするか」と悩む人事・総務の方は少なくありません。この記事では、休職・復職の面談を多く担当している京都の嘱託産業医が、休職中の連絡のルールを、厚生労働省の「職場復帰支援の手引き」にもとづいて解説します。休職させるかどうかの判断は社員を休職させるべきかの判断と手続きをご覧ください。

結論:窓口を1人に決め、月1回程度、本人の負担が少ない方法で
- 連絡の窓口は1人(人事担当者など)に決めます。上司や同僚から個別に連絡しないようにします。
- 頻度は月1回程度が目安です。診断書や傷病手当金の申請書をやりとりする時期に合わせると、本人の負担を減らせます。
- 内容は体調と治療の状況、手続きの案内に絞ります。業務の問い合わせや、復帰を急かす連絡はしません。
- こうしたルールは、休職に入るときに本人と書面で確認しておきます。
休職に入るときに決めておくこと
| 項目 | 決めておく内容の例 |
|---|---|
| 連絡窓口 | 人事担当者1名(不在時の代わりの担当者も決める) |
| 頻度と時期 | 月1回程度。毎月の診断書・傷病手当金の申請書の提出時期にあわせる |
| 連絡方法 | メールなど、本人が体調のよいときに返信できる方法。電話は時間帯を決める |
| 報告してほしいこと | 体調と通院の状況、主治医の見通し(次回の診断書の予定) |
| 提出書類 | 診断書の提出時期、傷病手当金の申請書(事業主の証明)の流れ |
| 本人が連絡できないとき | 家族など代わりに連絡できる人と、その連絡先 |
| 主治医との連携 | 必要なときに、本人の同意を得て主治医に情報提供を依頼すること |
就業規則で、休職中の報告や診断書の提出を定めておくと、連絡の根拠になります(就業規則に入れておきたい健康管理の規定)。
休職中に会社から伝えておく情報

厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」では、休業の初めに、本人が安心して療養できるよう次のような情報を提供することが勧められています。
- 傷病手当金など、休業中の経済的な保障(連続3日の待期のあと4日目から、通算1年6か月まで)
- 休業中の社会保険料の本人負担分の支払い方法(休職中も免除されません)
- 不安や悩みの相談先(産業医・保健師、社外の相談窓口)
- 公的・民間の職場復帰支援サービス(リワークなど)
- 休職できる最長の期間と、満了日
時期ごとの連絡のポイント
| 時期 | 連絡のポイント |
|---|---|
| 休職の初め | 手続きと上の情報をまとめて伝える。しばらくは療養に専念してよいことをはっきり伝える |
| 休職中(毎月) | 体調と通院の状況を短く確認する。返信を急かさない |
| 回復してきたころ | 生活リズム(起床時刻・外出・日中の活動)を確認し、復職の手続きの流れを伝える |
| 満了の1〜2か月前 | 休職期間の満了日と、復職の手続き(主治医の診断書・産業医の面談)を書面で知らせる |
| 復職の申出があったとき | 主治医の診断書をもとに産業医の面談を設定し、職場復帰支援プランを作る(職場復帰支援プランの作り方) |
避けたい連絡
- 業務の問い合わせや、引継ぎの追加の依頼(必要な引継ぎは休職に入る前に済ませる)
- 「いつ戻れそう?」と復帰を急かす連絡
- 上司・同僚からの個別の連絡や、職場の飲み会などへの誘い
- 病名や症状を詮索する質問。職場への説明は「体調不良のため休職」にとどめ、病名は本人の同意なく伝えません
連絡がとれなくなったとき
- メールに返信がなければ、決めておいた時間帯に電話し、留守番電話やメッセージを残す
- それでもつながらない場合は、事前に決めた家族などの連絡先に連絡する
- 安否が心配な状況(自宅で倒れている可能性など)では、ためらわずに家族や必要に応じて警察・消防に相談する
- 診断書の提出や報告が長く途絶える場合は、就業規則の定めにもとづき、書面で提出を求める
連絡がとれない状態が続くときの退職などの扱いは、就業規則と個別の事情によって判断が分かれます。対応を決める前に、社会保険労務士や弁護士にも相談してください。
休職から復職までの流れ
- 休職させるか判断する(社員を休職させるべきか?)
- 休職中の連絡(休職中の社員への連絡のルール)(この記事)
- 復職を判定する(主治医の「復職可」だけで復帰させていいのか)
- 復帰のプランを作る(職場復帰支援プランの作り方)
- 休職期間が満了するとき(休職期間満了のときの対応)
うえまつ産業医事務所にご相談ください
うえまつ産業医事務所では、休職に入るときの面談から、休職中の体調の確認、主治医との連携、復職判定まで同じ産業医が一貫して担当します。臨時の面談や意見書の作成にも追加費用はかかりません。
- 嘱託産業医:2か月に1回の訪問で月額30,000円、毎月訪問で月額50,000円(税別)
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事務所の概要は京都の産業医|うえまつ産業医事務所、料金とご契約の流れは報酬・ご契約の流れ、ご相談はお問い合わせから(翌営業日までに返信します)。
よくある質問
休職中の社員にはどのくらいの頻度で連絡すればよいですか?
月1回程度が目安です。診断書や傷病手当金の申請書をやりとりする時期に合わせると、本人の負担を減らせます。主治医から連絡を控えるよう指示がある場合は、それに従います。
休職中の連絡は誰がするのがよいですか?
人事担当者など窓口を1人に決めます。上司や同僚から個別に連絡すると、本人の負担になったり、伝える内容がばらばらになったりします。
休職中の社員と連絡がとれないときはどうすればよいですか?
メールや電話で連絡し、つながらなければ事前に決めた家族などの連絡先に連絡します。安否が心配な状況では、ためらわずに家族や警察・消防に相談してください。
休職中に業務の連絡をしてもよいですか?
業務の問い合わせは療養の妨げになるため避けます。必要な引継ぎは休職に入る前に済ませておき、休職中は体調と手続きの連絡に絞ります。
まとめ
休職中の連絡は、窓口を1人に決め、月1回程度、本人の負担が少ない方法で、体調と手続きの連絡に絞るのが基本です。休職に入るときに連絡のルールを書面で確認し、満了の1〜2か月前には満了日と復職の手続きを知らせましょう。
参考:公的機関の資料
この記事の内容は、次の法令・公的機関の資料にもとづいています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。
- こころの耳(厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
- 労働契約法(e-Gov法令検索)
- 労働基準法(e-Gov法令検索)
- 労働安全衛生法(e-Gov法令検索)
- 労働安全衛生規則(e-Gov法令検索)
この記事を書いた人
上松 弘典(うえまつ ひろのり)
うえまつ産業医事務所 所長。産業医・労働衛生コンサルタント・総合内科専門医・博士(社会健康医学)・MPH。京都市中京区(四条烏丸)を拠点に、京都・大阪・滋賀・奈良の事業場で嘱託産業医として訪問しています。九州大学医学部卒業後、内科・呼吸器内科の臨床に従事し、東京大学大学院(MPH)、京都大学大学院(博士・社会健康医学)を修了。一般企業のほか病院・クリニックの産業医も務め、メンタル不調・休職・復職の対応、健康診断後の就業判定、製造業の特殊健康診断、ストレスチェックを中心に、企業の健康管理を支援しています。
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