【梅雨】気象病のメカニズムと対策

皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。

今日からいよいよ6月ですね。新しい1週間の始まり、そして新しい月のスタートとなります。梅雨入りも近づき、スッキリしない天気が増えていく季節になりました。

気圧の変化による身体の不調から、評価時期のメンタルケアまで、この時期ならではのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、多くの方を悩ませる「気象病(低気圧による不調)」についてお話しします。

1. 「雨だからだるい」は単なる怠けではありません

「天気が悪いと頭が痛くなる」「雨が降る前は気分が落ち込む」。 こうした天気と体調の関係は、「気象病」または「天気痛」と呼ばれています。

その最大の原因は、耳の奥にある「内耳(ないじ)」という器官にあります。内耳は、気圧の変化を感じ取るセンサーの役割を果たしています。低気圧が近づいて気圧が急激に下がると、このセンサーが過剰に反応し、脳に「周囲の環境に異常が起きている」と警告を送ります。

すると、身体のアクセルとブレーキを司る「自律神経」のバランスが乱れ、交感神経が過剰に優位になることで、頭痛、めまい、肩こり、強い倦怠感といった身体的な症状が引き起こされるのです。

つまり、雨の日の不調は、「気圧の変化に対する身体の正常な防衛反応」だと言えます。

2. 気象病の不調を和らげるアクション

気圧の変化そのものをコントロールすることはできませんが、不調を予測して和らげることは十分に可能です。

① 気圧予報アプリ等で不調を予測する

「なぜか体調が悪い」と理由が分からない状態は、脳に強いストレスを与えます。現在は、気圧の変動をグラフで予測し、頭痛などが起きやすいタイミングを教えてくれるアプリも普及しています。「明日は気圧が下がるから、身体が重くなっても仕方がない」と事前に知っておくだけで、心理的な負担は軽くなります。

② 「耳周りのマッサージ」で血流を促す

内耳の血流が悪化すると、気圧センサーがより過敏になってしまいます。仕事の合間や、頭痛が来そうだと感じた時に、簡単な耳周りのマッサージを取り入れましょう。 両耳を軽くつまんで、上・下・横にそれぞれ5秒ずつ引っ張ります。そのまま耳を外側に引っ張りながら、後ろに向かってゆっくり5回ぐるぐると回すだけでも、耳の周囲の血流が促され、自律神経が整いやすくなります。

③ 大事な予定は「晴れの日」に調整する

気圧が大きく下がる日は、脳も身体も省エネモードになっています。どうしても今日やらなければならない急ぎの業務以外は、無理をせずに「明日以降の自分」に任せるなどのスケジュール調整を行いましょう。「今日はそういう日だ」と割り切ってペース配分を行うことも、セルフケアの一つです。

おわりに

気象病の症状の重さには、大きな個人差があります。自分自身は平気でも、隣の席の同僚は頭痛や倦怠感に耐えながら仕事をしているかもしれません。

「今日は低気圧だから、みんな少しペースダウンしているかもしれないな」と、お互いの体調を思いやり、「気圧の変化と体調への配慮」に目を向けてみてください。