疲れにくいデスク環境の作り方
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皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。
週の半ばに差し掛かり、少し疲労が溜まってくる頃かもしれません。「なんだか集中力が途切れるな」と感じたら、まずは大きく深呼吸をしてみてはいかがでしょうか。
さて、今回は現代のオフィスワーカーを悩ませる「慢性的な肩こりや腰痛」を防ぐための、疲れにくい姿勢とイス・デスクの高さ調整についてお伝えします。
1. 身体をデスク環境に「無理に」合わせていませんか?
夕方になると腰が痛い、背中が張る、首がガチガチに固まる……。その不調は、ご自身の体格に合っていない「デスク環境」に原因があるかもしれません。
仕事中、無意識のうちに画面をのぞき込むように首が前に出ていたり、足を組んだりしていませんか?
人間の頭の重さは、体重の約10%(成人で約4〜6kg、ボウリングの球ほどの重さ)あると言われています。正しい姿勢であれば、この重さを背骨全体でうまく分散できるのですが、首が前に出る「前傾姿勢」になると、首や肩の筋肉だけでこの重さを支えなければならず、負荷が数倍に跳ね上がります。これが慢性的な肩こりや緊張型頭痛の大きな原因です。
厚生労働省のガイドラインにおいても、「人間工学(エルゴノミクス)」の観点から、体格に合ったイスや机を使用し、正しい姿勢を保つことが作業者の健康維持に不可欠であると明記されています。 人間工学の基本は、「人が環境に合わせる」のではなく、「環境を人に合わせる」ことです。
2. 姿勢を自然に正す「3つの90度」のセッティング
「良い姿勢」を意識や気力だけで長時間維持することは困難です。大切なのは、自然と良い姿勢になるように物理的な環境(高さ)を調整することです。
今日からすぐに実践できる、イスとデスクの正しいセッティング方法をご紹介します。
① 足裏は床にしっかりと着ける(膝の角度を90度に)
イスが高すぎてかかとが浮いていると、太ももの裏が圧迫されて血流が悪化し、足のむくみや冷えの原因になります。イスの高さは、足の裏全体が床にピッタリと着き、膝が「90度(直角)」になるように調整しましょう。小柄な方で床に足が届きにくい場合は、足台(フットレスト)などを足元に置くのがおすすめです。
② 肘の角度を「90度以上」に保つ
キーボードに手を置いたとき、肘の角度が90度〜100度程度になるのが理想的です。デスクが高すぎると、無意識に肩をすくめた状態になり、肩や首の筋肉の緊張があっという間に悪化してしまいます。
③ ディスプレイの上端を「目線と同じか、やや下」に
画面が低すぎると猫背になりやすく、逆に高すぎるとまばたきが減り、目が乾きやすくなります。ディスプレイの上端が、まっすぐ前を見たときの目線と同じか、やや下になるようにモニターの高さを調整してみてください。ノートパソコンを使用されている場合は、PCスタンドを活用して目線を上げるのが非常に効果的です。
まとめ
「なんとなくデスクやイスの高さが合っていない気がするけれど、そのままにしている」という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ご自身の体格に合わせて環境を整えることは、身体への負担を減らし、パフォーマンスを高く保つための最も効果的なセルフケアの一つです。
従業員の皆さんが肩こりや腰痛などの身体的なストレスを抱えることなく健康に働けるよう、ぜひ今日のお仕事の合間に、ご自身の環境で「3つの90度」ができているかチェックしてみてくださいね。
