「ストレスサイン」への気づきとセルフケア
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皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。
週の半ばに差し掛かり、心身の疲労が少しずつ溜まってくるタイミングではないでしょうか。今回は、ご自身の心と身体を守るためのメンタルヘルス対策の基本である「セルフケア」についてお話しします。
1. ストレスは「心」より先に「身体と行動」に現れる
「私はストレスに強いから大丈夫」「まだ頑張れる」。そうやって真面目で責任感の強い方ほど、ご自身の限界を超えていることに気づかず、ある日突然、心が折れて休職に至ってしまうことがあります。
厚生労働省の指針でも、職場のメンタルヘルス対策の第一歩として、労働者自身がストレスに気づき対処する「セルフケア」が最も重要であると位置づけられています。
人が過剰なストレスに晒された時、脳はそれを「生命の危機」と判断します。すると、自律神経のうち「交感神経(戦闘モード)」が過剰に働き、コルチゾールなどのストレスホルモンが大量に分泌されます。 このホルモンバランスの乱れは、私たちが「ストレスが溜まっているな」と頭で自覚するよりもずっと早く、「身体」や「行動」の異常(ストレス反応)として現れるというメカニズムがあります。
つまり、心のSOSをいち早くキャッチするには、ご自身の「身体と行動の変化」に目を向けるのが一番確実なのです。
2. あなたの「ストレスサイン」に気づくポイント
ストレスの現れ方には個人差があります。ご自身が限界を迎える前にどのようなサインが出るのか、普段から知っておくことが重要です。
① 「身体」のサイン:一番のバロメーターは「睡眠」
- 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目覚めてしまう(早朝覚醒)
- 常に首や肩がガチガチに凝っている、緊張型の頭痛がする
- 胃が痛い、便秘や下痢を繰り返す
中でも「睡眠の変化」は最も早く現れやすいサインです。十分な睡眠がとれない状態が2週間以上続く場合は、早めに産業医や専門機関(心療内科など)を頼る重要な目安となります。
② 「行動」のサイン:無意識の「やりすぎ・やらなさすぎ」
- お酒やタバコの量が急激に増える
- 甘いものを異常に欲する、あるいは全く食欲がわかない
- 探し物が増える、普段はしないようなケアレスミスを連発する
脳が強いストレスを感じると、手っ取り早く快楽物質(ドーパミン)を出して気を紛らわせようとするため、暴飲暴食や依存的な行動に走りやすくなります。また、脳の疲労により注意力やワーキングメモリが低下し、ミスが増えることも特徴です。
③ 「心」のサイン:「楽しい」という感情が消えたら要注意
- ちょっとしたことでイライラして、周囲に当たってしまう
- 休みの日に、これまで大好きだった趣味(映画、スポーツなど)をやる気が全く起きない
趣味すら楽しめなくなる状態(アンヘドニア:快楽消失)は、脳のエネルギーが完全に枯渇し、抑うつ状態に近づいている非常に危険なサインとされています。
早めの気づきを
ご自身の最近の様子を振り返ってみて、当てはまるものはありましたか。
もしサインに気づいたら、「今、自分はストレスを抱え込んでいるのだな」と、まずはご自身の状態を客観的に受け止めてあげてください。そして週末は、適度に身体を動かした後にゆっくりと温かいお風呂に浸かるなど、意図的に「何もしない時間」を作り、交感神経を休ませましょう。
「自分のSOSに早く気づき、適切に休むこと」は、長く働き続けるためのビジネススキルでもあります。従業員の皆さんがご自身の不調にいち早く気づき、健康を維持できるよう、ぜひ今日から「ストレスサイン」に目を向けてみてください。
