「ついで」でスッキリ!理学療法士の運動のコツ

皆さんこんにちは。

「毎日疲れているのだから、連休くらいは家でゆっくり休ませてほしい…」そう感じる方も多いのではないでしょうか。特に日頃から長時間のデスクワークをされている方であれば、なおさらです。

しかし、「一日中ソファーで休んでいたのに、かえって身体が重く感じる」といった経験はありませんか? 実は、頭や心の疲労感を軽くするには、じっとしているよりも「少しだけ身体を動かす」方が効果的な場合があります。これを、アクティブレスト(積極的休養)といいます。

今日は、連休明けの倦怠感などを和らげるための、日常に取り入れやすい「ついで運動」のポイントを3つお伝えします。

1. 長時間の「座りっぱなし」を防ぐ

日中のデスクワークはもちろん、連休中もソファに座ってスマートフォンやテレビを見続け、ほとんど動かない……といったことはないでしょうか。

近年の研究では、「座っている時間が長い人ほど、気分の落ち込みを招きやすい」ということが分かってきています。長時間同じ姿勢でいると、筋肉がこわばり、全身の血流が悪化します。脳への血流も滞りがちになり、脳が「疲労している」と錯覚して、気分の落ち込みや倦怠感を引き起こしてしまうのです。

【座りっぱなしを防ぐポイント】

  • 30分に1回は立ち上がり、背伸びなどの軽いストレッチを行う。
  • ゴミ捨てや手洗いなど、こまめに立ち上がる用事をつくる。

これだけでも全身の血流が促され、心身がカチコチに固まってしまうのを防ぐ効果が期待できます。

2. 息が弾む「早歩き」で脳の疲労をリフレッシュ

日々のストレスが蓄積すると、脳が疲労状態に陥りやすくなります。これが、いわゆる「五月病」のような意欲低下や倦怠感の一因となります。

そこでおすすめしたいのが、少し息が弾む程度の「早歩き」です。「会話はできるけれど、普段より少し息が上がる」程度のペースが効果的です。

適度な有酸素運動を行うと、脳内に「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質が分泌されます。この物質は、ストレスによってダメージを受けた脳細胞を保護し、気分の落ち込みを軽減する役割を持っています。昼休みに少しサクサク歩いてみるなど、日常の中に早歩きを取り入れることで、脳の疲労を和らげ、気分をスッキリさせる効果が期待できます。

3. 心身を整える「朝の散歩」

昨日の食事術でも出てきたセロトニン、通称「幸せホルモン」は、食事で材料を取り入れますが、体内でしっかりと分泌させるためのスイッチとなるのが、運動です。

セロトニンは、「朝、太陽の光を浴びること」と「一定のリズムで身体を動かすこと」で分泌が促されます。「朝の光」を浴びながら、「1、2、1、2」と一定のテンポでウォーキングを行うことで、自律神経が整い、穏やかな気持ちで1日を始めることができます。

【朝散歩のポイント】

  • 朝起きてから、15分ほど近所を散歩する。
  • 通勤時、日当たりの良い道を選び、テンポよく歩く。

「朝の光を浴びながら、リズムよく歩く」。この習慣が、連休明けをすっきり迎える手伝いをしてくれます。

「ついで」から始めましょう

テレビのCM中に伸びをしてみたり、用事で外に出たついでに散歩してみたりと、生活の中の「ついで」の動きから始めてみませんか。

ほんの少しの「体を動かす習慣」が、滞っていた血流を促し、心身をリフレッシュさせてくれます。

適度な運動を取り入れることは、ストレスに負けず、健康的なパフォーマンスを維持するための重要なセルフケアの一つです。休み明けも皆さんがイキイキと、そして健康に働けるよう、ぜひ今日からご自身のペースで無理のない「ついて運動」に目を向けてみてください。

明日は「睡眠」についてお話しする予定です。