VDT症候群や眼精疲労の予防

皆さんこんにちは。うえまつ産業医事務所です。

新しい1週間が始まりましたね。

今回は現代のオフィスワーカーの多くが悩まされている「パソコン作業などによる目の疲れ」をテーマにお話しします。

1. 単なる「目の疲れ」ではない「VDT症候群」とは

一日中パソコンの画面を見ていて、夕方になると目がかすむ、ドライアイがつらい、首や肩が重くなる、さらには頭痛や気分の落ち込みまで感じる……。

こうした、パソコンやスマートフォンなどのディスプレイを用いた長時間の作業によって引き起こされる心身の不調を、「VDT(Visual Display Terminal)症候群」または「IT眼症」と呼びます。

厚生労働省のガイドライン(情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン)でも、企業に対して長時間のディスプレイ作業に対する注意喚起とルールの徹底が求められています。

近くの画面をじっと見続けることは、目のピントを合わせる毛様体筋を常に緊張させている状態です。さらに、画面に集中することで無意識に「まばたきの回数」が激減し、涙が蒸発してドライアイを悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。

2. 世界基準の予防法を取り入れよう

目の筋肉の緊張を解き、脳をリフレッシュさせるためには、こまめな休息が不可欠です。厚生労働省のガイドラインでは「1時間の連続作業につき、10〜15分の小休止をとること」が推奨されています。

とはいえ、実際の業務の中で「1時間ごとに10分休む」のが難しい場面もあるでしょう。そこで今日からぜひ試していただきたいのが、米国眼科学会(AAO)や米国検眼協会(AOA)も推奨している科学的な眼精疲労の予防法です。

【20-20-20ルール】

  • 「20分」作業をするごとに
  • 「20フィート(約6メートル)」以上先を
  • 「20秒間」見つめる

たったこれだけのアクションです。20秒間遠くを見ることで、緊張しきっていた目の毛様体筋が緩み、ピント調節機能がリセットされます。オフィスの窓から外の景色を眺めたり、遠くの壁のポスターをぼんやり見つめたりするだけでも、十分な効果が期待できます。

疲労が蓄積する前に

「目が疲れたな」と感じたときには、すでに目は大きな負担を抱え、悲鳴を上げているサインです。疲労が蓄積する前に「予防的に休む」ことが、長く健康に働き続けるための重要なポイントになります。

職場のメンバーが遠くをぼんやり眺めていたり、数秒間目を閉じていたりしても、お互いを労わる温かい職場風土を作っていきたいですね。

今週も、ご自身の心と体を大切にしながらお過ごしください。